マイナスの極を楽しもう!
2020年12月14日号
オボクリニック院長 於保哲外 先生
最近、ある本を読んで、心に残った話を紹介します。(趣意)
人生はプラスの面もマイナスの面も共に備えています。この二極分化が地球の基本的な性格です。
エネルギーは常に動いているので1つの極にとどまる事はありません。
例えば、人生がプラスの極を離れてマイナスの極へ向かいだすといろいろな困難が生じてきます。するとつい「自分が間違ってしまっているのではないか、何か自分が間違った事をしたからではないか」と1つの極からもう一つの極への自然な動きをそのまま素直に認めようとしなくなります。
こういう態度の裏にあるのは、子供時代からの習性です。
子供が「なんだか悲しくて寂しくて怖い」と言うと親は「気分転換しなさい」と、そこから目を逸らすようにアドバイスします。
こういう時に、「悲しかったり、寂しかったり、怖くなったりしてもいいのよ。そういう気持ちを理解して、それと1つになることもできるの。そういういろいろな感情を全て持っても大丈夫なくらい、あなたは強いのよ」とは、どの親も言ってくれません。
「エネルギーが自然に流れているとき」に、幸せから憂鬱へと変化するのは正しいことです。けれども、「エネルギーが流れていないとき」には、怖れは肉体の1部となり、肉体は硬くこわばって収縮してしまいます。
リウマチなどの関節炎の原因は何かというと、エネルギーの流れに対する恐れなのです。
恐れを感じて、「動いてはいけない」と自分の体にいいきかすと体はちゃんと動かなくなります。自分が感じていることを、体はそのとおりに実現するのです。
勇気を持って自分の中のマイナスの極の感情に向き合い、それをじっくり感じることです。
両極の間を、自由に行ったり来たりできるようになると、人生の素晴らしさはまさにその動きそのものにある、ということがわかります。