なぜ、自己肯定感は上がり下がりするのか

2020年12月28日号
リライフアカデミー講師・公認心理師 藤田先生


メルマガを読んでくださっている皆様こんにちは。

年内最後となる今回は、カウンセラーの藤田が担当させて頂きます。
今回は「自己肯定感」をテーマに書きたいと思いますが、その前にお礼から。
前回私が書かせ ていただいた記事に、いくつかご感想を寄せて頂いたと聞いております。

また、クリニックで私を見かけて、「すごく良かったです」と直接言ってくださった方もいらっしゃいました。遅くなり ましたが、ありがとうございます。
そうしたご感想のおかげで、「読んでくれてる人がいるんだな」 「誰かの役に立てたな」と実感することができ、とても嬉しかったです。
さて、本題の「自己肯定感」。

意味としてはざっくりと、自分を認めるとか、自分を受け入れるといったニュアンスでしょうか。多くの方がこれを高めることが大事だと感じていて、そのため に声掛けなど取り組んでいると思います。この自己肯定感について私がよく耳にするのが、「上がった」「下がった」です。同じ人でも頻繁に上がったり下がったり。

以前から何故こうも簡単に変動するのか疑問に思っていたのですが、最近私の中でその原因が見えて来ました。
なぜ、自己肯定感が上がり下がりするのか。
それは、「自分で」が抜けているからです。
そう、「自分で」。自分で自分を認める。

当たり前と思われるかもしれませんが、よくよく考えてみると、自己肯定感を高めているのが、誰かからの優しさや、褒め言葉だったりすることが多いでしょう。もしくは居心地の良い環境の方もいるかもしれません。

これらで自己肯定感を高めるのは良いのですが、一方でこれらは自分でコントロール出来ないものでもあります。そのため、 褒めてもらえなくなったり、環境が心地よく無くなると、一気に自己肯定感が下がってしまうのです。という話をあるクライエントさんにしたところ、食料自給率みたいだと捉えてくださいました。 
 
食料を輸入しても構わないが、輸入がなければやっていけないほど頼っていては、何かあると一 気に崩れてしまいますよね。自己肯定感も一緒。
大事なのはただ自己肯定感を高めることではな く、「肯定自給率」を上げること。

冒頭に書かせて頂いた「お褒めの言葉」は、いわば肯定の輸 入です。肯定感は上がりましたが、これが無ければ辛いようでは、まだまだ肯定自給率が低いということになります。
 
自分で自分を認めること。とても難しいことですね。分かっていてもつい自分を責めてしまったり、どれだけ声掛けしても上手くいかなかったり。
「10000回だめでへとへとになっても、10001回目は何か変わるかもしれない」。
DREAMS COME TRUEの『何度でも』の一節です。 自己肯定で重要なのは、何度自己否定に陥っても、立ち上がってもう一度挑戦する覚悟ではないでしょうか。
 
今回使った「肯定自給率」という言葉は、私が作ったオリジナルです。
分かりづらいなんてご指摘があるかもしれません。オリジナルを気取って、既にあったなんて恥ずかしい事態が待っている かもしれません。
それでも皆様にお伝えしたいと覚悟を持って書いた以上、自分で自分を褒めたいと思います。あ、輸入はいつでも歓迎ですので、お褒めの言葉は遠慮せずお寄せくださいね (笑)
 
長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。どうぞ皆様、良いお年を お迎えください。
 
 

オボクリニックカウンセラー 藤田
 

 
 
ご感想ありがとうございます。以下にご紹介します。
*頂いた感想全てを掲載できないことをご了承ください。
 

 
自分を認めることを、人や、環境に、頼りにしてる自分なんだなあと、きづき真下。自分を、置き去りに、してました、
悲しくて泣いてます。でも、なんか、嬉しい私の見方は、私、自分を、好きに、なれそうな気がして、来ました。ありがとうございます。60台主婦😂🤗

 


 
肯定自給率 とても わかりやすく読ませていただきました。
また、最後のオチ?!がとても楽しかったです 笑
今年も kkdしながら 肯定自給率 も 深めてまいります!
ありがとうございます!
 


 
毎週、楽しみにしています。
「困難にも感謝」は大事な事を思い出させてくれた気がして胸に刺さりました。
また、前回の「自己肯定感を高める」コラムで、食料自給率に例えた話がとても分かりやすく、思わず引用してSNSにアップしたところ、闘病中の友人に「励まされた」と感謝されました。デマ情報や誹謗中傷は情報世界に溢れているけど、人を励ます言葉や情報こそみんな求めていると思います。私もこのメルマガを通して励まされている1人です。これからも、楽しみにしています。